2026.10.20
Column
3Dスキャンサービスと、3Dプリント用データについて-「スキャンしてから考える」が、思わぬコストを生む理由

展示物や文化財を3Dスキャンでデジタル化したあと、「せっかくなので3Dプリントでレプリカやグッズを作りたい」というご相談をいただくことがあります。
実は3Dスキャンしたデータは、そのままでは3Dプリントに使えないケースが少なくありません。今回は、3Dプリント用データをつくるうえで、事前に決めておきたいポイントをご紹介します。
スキャンデータと「プリントできるデータ」は別物
3Dスキャンで得られるデータは、対象物の「実際の形状を計測したもの」です。一方、3Dプリントに必要なのは、「実際に形として出力できるデータ」です。
たとえば、次のような調整が必要になることがあります。
- スキャンで取得できなかった裏側や隙間の穴埋め
- 出力に耐えられない薄い部分・細い部分の補強
- 縮小した際に潰れてしまう細部の調整
- プリンターの方式に合わせたデータ形式への変換
最初に決めておきたい3つのこと
① 何に使うか
展示用のレプリカなのか、手に取って触れる体験用なのか、キーホルダーなどのグッズなのか。用途によって、必要な精度・強度・サイズが変わります。
② どこで使うか
館内の展示ケースの中か、屋外か、来館者が直接触れる場所か。設置環境によって、求められる耐久性や素材が変わります。
③ どんな方式で出力するか
①と②が決まって初めて、適した3Dプリントの方式や素材、色の再現方法が決まります。そして、方式によってデータに求められる条件も異なります。
決めずに進めた場合のリスク
用途や出力方式が決まらないままスキャンとデータ化を進めると、いざ3Dプリントの段階になってから、
- 必要な部分のデータが足りず、再スキャンが必要になる
- 方式に合わせたデータの修正・編集作業が追加で発生する
- 想定していたサイズや精度で出力できず、仕様の見直しが必要になる
といった、追加の費用や時間がかかる可能性があります。
模型制作会社に、データ制作から任せるメリット
当社では3Dプリンターが広く普及するずっと以前から、3Dデータを使った模型づくりに取り組んできました。
その知見から立体物を「かたちにする」ことを前提にスキャンとデータ制作を行えることが、私たちの強みです。
また、3Dデータはレプリカだけでなく、360度鑑賞できるデジタルコンテンツやウェブ公開にも活用できます。「まだ使い道が決まっていない」という段階でも、ご相談の時点で活用の方向性を一緒に整理することで、後からのやり直しを減らすことができます
「この展示物をスキャンしたい」「将来的にレプリカも作りたい」など、構想段階でも構いません。ご要件に合わせご提案から承っております。
お気軽にご相談ください




